初めに
- 今からTOEFL対策を始めようと思ってるけど、ライティングの勉強は何をしたらいいのかわからない・・・
- もっと具体的な学習法の情報が欲しい
- 実際に受験した人の体験談を見てみたい
TOEFLの情報はTOEIC等他の英語試験と比べて多くありません。よって『今の勉強法で大丈夫なのか・・・』と不安になりながら対策を進めるケースが多く、僕も実際そうでした。
僕は大学2回生の時留学に応募するためにTOEFLの受験を決定し、約250時間の対策により91点を取得しました。ライティングでは24点を獲得しました。目標は22点だったので、無事目標点数を達成することが出来ました。
そしてこの記事では、皆さんの学習の助けになればいいと思い私の対策の体験談を述べていきたいと思います。
この記事を読めば私がTOEFL対策で利用した『勉強法』、『参考書』、『利用した無料サイト』などすべてが分かります。
TOEFLの受験を決めた方、今TOEFLの学習を進められている方など是非最後まで読んでみてください。
ライティングの問題概要

まず現在のTOEFLライティングセクションの問題の概要を説明します。
問題形式
公式サイトには以下のように書かれています
Writingセクションは、「Integrated task(1問)(読む+聞く+書く)」と2023年7月26日から新たに導入された「Academic Discussion task(1問)」の全2問で構成されています。アカデミックな場面において自分の考えを明確に構成立てて、制限時間内にまとめる英語力を測定します。Writingの採点基準(Rubrics)は、Writing Scoring Guides にて確認いただけます。
特徴・構成・受験料| 会場受験TOEFL iBTテスト | 受験者の方へ | TOEFLテスト日本事務局
上記に述べられているように、TOEFLライティングセクションではIntegrated TaskとAcademic Discussionの2種類の問題が出されます。
- Integrated Task:
リーディング(3分間)とリスニング(2分間)の内容を基に、2つの情報を要約しながら関連性や対立点を説明。20分間で150〜225語程度のエッセイを作成します。論理的な構成と要点の正確な把握が求められます。
- Academic Discussion Task:
特定のテーマに関する教授や学生の意見に対して、自分の考えを簡潔かつ論理的に述べる。10分間で100〜150語程度のレスポンスを作成。議論への貢献や明確な主張が重視されます。
特に新形式ではライティングセクションに大きな変更がありました。以下の表で確認してください。
新旧比較 | 旧形式 | 新形式 |
出題形式 | •Integrated Task 1題 (約150-225文字) •Independent Task 1題 (約300-330文字) | •Integrated Task1題 (約150-225文字) •Academic Discussion1題 (約100文字) |
総文字数 | 450-550文字 | 250-325文字 |
試験時間 | 50分 | 29分 |
現在の形式は2023年7月末から導入された新形式になっています!
この新形式ではライティングセクションに大きな変更がありました。
具体的には300字程度のIndependent Taskが廃止され、代わりにAcademic Discussion Taskが導入されました。議論形式で他者の意見を踏まえつつ、自分の考えを論理的に述べる内容です。
Integrated Taskは変更なしですが、全体的に簡潔さと論理性がより重視されています。
文字数と試験時間が少なくなった分、より短期集中型のテストになりました
変更点の詳しい情報は以下のリンクをご覧ください!
TOEFL iBT 新形式の変更点まとめ(2023年7月以降)
問題の特徴
次に、私が対策中に感じた具体的なTOEFLのライティングセクションの問題の特徴を紹介します。
(※これは私の意見です)
- 「ミスを減らす」×「文字数を増やす」というシンプルな点が点数を上げるために重要
- TOEFLのライティングセクションではスペルミスや文法ミスは減点の主な原因になります。また文字数はやはり多いに越したことはなく例えばIntegrated Taskで最高評価の5点を獲得された方のエッセイはほとんど225字以上(150字以上が目安とされる中)であったという話もあります。
- したがって、この双方のアプローチが必要です。具体的な方法は後に述べます。
- テンプレートをいかに極めるかが重要
- TOEFLのライティングセクションでは、上記述べたポイントを踏まえたエッセイを、厳しい時間内に書き上げなければなりません。そこでテンプレートが役立ちました。本番でまずテンプレートを書き文字数、表現力のポイントを稼ぐことができる上精神的なアドバンテージになります。
- 私は後に紹介する参考書に載っているのとほぼ同じテンプレートを用いました。
- タイピング能力が意外とカギになる
- TOEFLiBTは、パソコンで回答を行います。よって、普通にタイピング能力がそのまま回答力に影響を与えます。早く、正確なタイピングができれば大きなアドバンテージになることを、対策中に感じました。
得点分布
最後にTOEFL受験者のセクション別の平均得点を紹介します。
R | L | S | W | |
全体 | 22.3 | 22.3 | 20.8 | 21.2 |
日本 | 19 | 18 | 17 | 18 |
ライティングセクションはスピーキングセクションに続いて平均得点が低いですが、僕の体感では20点まではテンプレを覚えたり問題を解いて慣れればすぐ到達すると思います。
慣れるためできるだけ英文を書く機会を増やしましょう!
さて、ここまでの内容で大まかなTOEFLのライティングセクションの概要は理解いただけたでしょうか。
次からは、私の学習戦略について前提レベル→使用教材→学習法の順で説明していきます。ぜひご覧ください!
前提レベル

具体的な学習法を説明する前に私のライティングに関する英語レベルについて述べていきます。
大学受験時
- 英作文の経験は2次試験での自由英作文のみ
- 自由英作文は、事前に幾つかの回答例を丸暗記するゴリ押し戦法。和文英訳の経験は無し。
大学受験時は英語は得意な方でしたができるのはリーディングだけでした。リスニング、ライティングは配点が低かったのであまり時間を割かなかったです。共通テストの対策も直前で済ませたので、大学受験ではライティングの力はあまり身につきませんでした。
大学入学後
- 大学入学直後にTOEICを受験し650点、2回目の受験(TOEFLを受験する2か月前)は775点(Rは380)
- ライティングをしたのはTOEFLが初めて
TOEFL受験以前にはライティングをした経験はありませんでした。自身はありませんでしたが、ライティングは慣れたらテンプレを覚えたら点数が上がりやすかったので、暗記が好きな自分に比較的向いていたと思います。
使用教材
次に私が対策で使用した教材を紹介します。
私は対策を通じて
- 4冊の参考書
- Grammarly+deepL
- 問題が載っている無料サイト
- 1ヶ月間の添削サービス
を利用しました。
以下に具体的な教材とその使用目的を述べていきたいと思います。
参考書
問題集
- 公式問題集5th Edition
目的:本番と同じ質の問題を利用して演習量を確保するため
安心と信頼の公式問題集です。全セクションの対策でこちらを利用しました。4回分の模試問題が収録されています。問題の質、量ともに本番通りなので本番が近づいたときに時間を測って実戦を想定して演習するときに使用しました。
※この本は2020年に発売されたもので2023年に導入された新形式を反映していないことに注意してください!
- 公式過去問5回セット vol2 2周
目的:本番と同じ質、同じ形式の問題を利用して演習量を確保するため
これも公式問題集で、他のセクションで利用したものと同じです。個人的にはこれが一番おすすめです。
この問題集は新形式の過去問が5回分乗っていて問題の質、量ともに素晴らしい参考書です。
試験前1か月程はこの問題集をやりこみました。
値段は6500円と高いですがおすすめです!
- スコア80点突破ゼミ TOEFLiBTゼミ アウトプット強化編
目的:テンプレート、キーフレーズを入手するため
この問題集はテンプレートやキーフレーズなど、回答の土台を作るために使いました。テンプレにも幾つかのパターンがあり、自分でオリジナルテンプレを作ることができます。
- スピーキング•ライティング攻略のためのTOEFLiBTテスト必修フレーズ100
目的 : フレーズを頭に染み込ませるため
表現力を向上させるために使いました。10週くらいすると、だんだん頭に刷り込まれてきます。
参考書を選ぶ際はその本の評価を参考にして書店で実際に見てみることをお勧めします!
Grammarly+deepL
- Grammarly
https://www.grammarly.com/a/students
AI添削ツールです。課金しないとあまり機能は使えませんが、スペルミスや文字数のチェックなど単純な公正を行うのには十分でした。
- deepL(推敲モード)
https://www.deepl.com/en/write
私は翻訳サイトdeepLの推敲モードを使いました
この推敲モードでは入力された英文について一文単位で言い換え表現を提示したり一つ一つの単語に対して同義語を瞬時に検索することができるため自分の書いた一つの英文から多くの表現を学ぶことができ、パラフレーズの能力を向上させることができます。
私はライティングの問題を解いた後完成した英文をこのサイトにコピペし、自分が書いた英文を別の表現で書くとどうなるかを学びその中で自分が使えると思った表現をノートにまとめ今後同じような内容を書くときに何通りもの方法で英文をかけるような状態にしておくために表現をストックして行きました。
ぜひdeepLの推敲モード、使ってみてください!
無料サイト
- Test Resources

このサイトでは無料で約50題のライティングセクションの問題を解くことができます。演習用に使いました。
学習法
ここでは私のリスニングセクションの学習法を以下の3つに分けて具体的に紹介します。
- 学習を通して意識したこと
- 1日の演習の流れ
- 問題の解き方
学習を通して意識したこと
先ほど書きましたが、TOEFLライティングで素早く点数を上げるなら、
「ミスをなくす」×「文字数を稼ぐ」
ことに焦点を当てるべきです。そして、それぞれのアプローチごとに取れるアクションを並べていき、それらを実行していきます。下が例です。
ミスを無くす =時間的余裕を生む =自信のある表現だけ使う | •「絶対間違えない」という自信を持てるフレーズの量を増やす •演習後はグラマリーを使ってスペルミスをチェック+ミスをノートにまとめ後から見直す •事前に用意したテンプレートを素早く正確にタイピングする練習をして時間の余裕を作る。 |
文字数を稼ぐ =使える表現を増やす =時間短縮 | •フレーズ集を用いて使える表現を増やす •タイピングの練習をして時間短縮を狙う •文字数を稼げるテンプレを作る |
語彙を増やし、表現力を上げた「質の高い英文」の量を増やせればより良いです
以上を踏まえ、私は以下のことに特に焦点を当てて対策しました。
- できるだけ毎日英文を書き続けること
- テンプレートの確立
- タイピングの正確性、スピードの向上
1日の演習の流れ
上記をもとに私はこのようなスケジュールで演習を行っていました。
時間制限は初めは設けませんでした。時間を測り、文字数をカウントすることで自分がどれだけのスピードで英文を書くことができるのかを可視化してその数字を向上させていくイメージです。
添削を行う前に、自分が書けなかった英文を確認します。
この書けなかった部分が自分の伸びしろなのでこの過程をどれだけ地道に重ねられるかが後に効いてきます。
調べた表現はまたQuizletにストックし隙間時間に見返すようにしました
書き終えた英文を修正し自分の理想形に書き換えます。ここで完成した英文は後に見直すためにマイクロソフトのonenoteに書き溜めていきました。
書き写すだけで効果はあるのか?と疑問に思われるかもしれませんが、必ず効果はあります。実際英文を一回完成させただけではその表現はほとんど頭に残りません。何度も書くことにより自分が書きたい表現を頭に刷り込ませていきます。
問題を解いた日、次の日、1週間後などに繰り返し移していきます。
終わりに
いかかでしたでしょうか。TOEFL90点を約250点で達成した独学法『ライティング編』を見ていただきありがとうございます。TOEFLのライティングセクションは、「ミスを無くす」×「文字数を増やす」を追求していくが重要になります。サイトで述べたような勉強法が少しでも役に立てればうれしいです!!
またご不明な点がございましたら気軽にコメントください!!
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